お役立ちコラム

債務整理を相談すべきタイミングはいつ?

2023.03.03
スマホを見る女性

借金問題を解決するために債務整理をする場合、「タイミング」が重要です。

債務整理のタイミングが遅れると、債権者から裁判を起こされたり差し押さえをされたりして、生活が立ち行かなくなってしまうケースもあります。

そのような状況に陥る前に、なるべく早めのタイミングで債務整理をしましょう。

この記事では弁護士に債務整理を相談すべきタイミングについて解説します。

借金がかさんでお困りの場合にはぜひ参考にしてみてください。

1.債務整理を行うには

考える人

1-1.債務整理をすると借金問題を解決できる

債務整理とは、借金問題を解決するための各種の手続きです。債務整理をすると、借金やその他の負債を減額してもらえたり免除してもらえたりするので、現在借金を返せていない方でも借金問題から解放されるケースが大多数となっています。

債務整理には主に任意整理個人再生自己破産の3種類の方法があります。

任意整理は債権者と直接交渉して借金を減額してもらう手続き、個人再生は裁判所へ申し立てをして借金返済額を減額してもらう手続き、自己破産は裁判所へ申し立てて借金を免除してもらう手続きです。

状況に応じた債務整理の方法をとれば、たいていの借金問題は解決できるので、借金に苦しんでいる方でもあきらめる必要はありません。

【参考】どんな債務整理方法が自分に合っているか知りたい

1-2.債務整理をするには専門家のサポートが必要

債務整理をするには、専門的な知識と対処のためのノウハウが必要です。

素人の方が自分で取り組むとスムーズに進まないケースが多数ですし、債権者との交渉で不利になってしまうケースも多々あります。たとえば任意整理では債務者が自分で交渉すると、思うように借金の減額を受けられない可能性があるのです。

個人再生や自己破産の場合には必要書類も多く手続きが複雑なので、知識のない方が1人で進めるのは困難となるでしょう。

よって債務整理をするときには弁護士や司法書士などの専門家に依頼するのが一般的です。

債務整理によって借金問題から解放されたい場合には、早めに弁護士へ相談しましょう。

【参考】債務整理のメリット・デメリットとは?弁護士を選ぶ際のポイントを解説

2.債務整理を行うべきタイミング

砂時計

債務整理を成功させるには、タイミングが重要となります。

タイミングが遅れるととれる選択肢の幅が狭まってきて、最終的には自己破産しかできなくなってしまう例も少なくありません。

早めに債務整理をすれば任意整理や個人再生で解決できて家やその他の財産を残せる可能性があります。また債権者からの督促や訴訟、差し押さえなどに苦しめられることもありません。

以下では債務整理をおすすめするタイミングについて、具体的にお伝えします。

2-1.利息ばかり払っている

毎月返済しているけれども利息ばかり支払っており、元金がほとんど減っていないなら債務整理すべきです。

利息ばかり払っていても、いつまで経っても完済できないからです。

たとえば毎月の返済額が5万円で利息の支払いが2万円の場合、月々の払いによっては3万円分しか返済できません。

債務整理をすると利息を全額カットできるので、支払った5万円をまるまる元金に充てられるようになります。

効率的に借金を返せるようになるので、返済が楽になって完済までのスピードも早くなるメリットがあります。

毎月どのくらいの利息を払っているかについては、返済の明細書を見ればわかります。利息の支払い分が多い方は早めに債務整理を行いましょう。

【参考】退職により収入が減り借金・・債務整理・自己破産はできる?

2-2.返済のための借り入れをしている

借金を返済するために別会社から借り入れをしている状況であれば、早めに債務整理するようおすすめします。

借金返済のために別会社から借金をすると、その会社への借金返済のためにまた別会社から借金しなければなりません。そのように借金をぐるぐる回していても、まったく借金が減りません。むしろ利息がつく分、借金が増えてしまう可能性もあります。

このように借金を別会社の借金によって返済し、借金をぐるぐる回している状態を「自転車操業」といいます。

自転車操業状態になると自分では完済が困難となるでしょう。債務整理をしなければ借金生活から抜け出せません。自力返済が困難となって他社から借りて借金を返さざるを得ない状態になれば、債務整理をすべきタイミングといえます。

2-3.返済が遅れがちになっている

借金をすると、通常は毎月返済しなければなりません。

支払いが遅れると、延滞状態になってしまいます。

延滞状態になれば債権者から支払いの督促が来ますし、遅延損害金が加算されるデメリットもあります。

また返済が一定期間遅れると、いわゆる「ブラックリスト」の状態となり、ローンやクレジットを利用できなくなるデメリットもあります。ブラックリストとは、個人信用情報に延滞情報や事故情報が登録されて、ローンやクレジットの審査に通らなくなった状態をいいます。

借金返済が遅れがちな場合、現在の返済計画が厳しくなってきているといえるでしょう。早めに債務整理をして、借金問題を解消しましょう。

【参考】ブラックリスト状態になるとどうなる?

2-4. 返済の目処が立たない

借金がかさんでくると、自力での返済が難しくなります。たとえば毎月の収入が15万円で返済額が10万円にもなると、とうてい自力返済は困難となるでしょう。

収入に比べて毎月の返済額が高額になりすぎて返済の目処が立たなくなったなら、早めに債務整理をしましょう。

2-5.新たな借入れができなくなった

新たに借金を申し込んでも断られた場合には、債務整理を検討すべきです。

借金を断られる場合、返済が難しくなっている可能性が高いからです。

そもそも新たにキャッシングやカードローンを利用できない場合、年収の3分の1を超える高額な借り入れ状況となっている可能性があります。日本には借金の総量規制があり、年収の3分の1を超える借り入れができないことになっているためです。

銀行などの金融機関では借金の総量規制は適用されませんが、借金の多すぎる人の場合には返済される可能性が低くなるので、貸付を断られるケースが多数です。

つまり借金を断られたということは、すでに借金がかさんでいて客観的には支払いが難しい状況になっている状況を意味します。

新しく借金できない状態になると、ついつい闇金に手を出してしまう方もいます。そうなると脅迫されたり家族や職場に連絡されたりしてひどい嫌がらせに遭い、人生を台無しにしてしまうリスクも高まるでしょう。

借金がかさんでキャッシングやカードローンなどの借金を申し込んでも断られてしまった場合には、早めに債務整理を専門家に依頼するようおすすめします。

2-6.一括払い請求された

借金を返済せずに滞納していると、債権者から一括請求されてしまいます。

カードローンやキャッシングなどの約定では、2か月分程度借金を滞納するとそのときの残額を一括払いしなければならない、と定められているからです。

このように分割払いができなくなって一括払いしなければならないことを「期限の利益喪失」といいます。

借金の一括払いを請求された場合、放っておくと裁判や差し押さえにつながっていくので、一刻も早い対処が必要です。

債権者から一括払いの請求を受けたら、早めに債務整理を専門家へ相談しましょう。

2-7.裁判を起こされた、差し押さえを受けた

借金を滞納し続けていると、債権者から訴訟や支払督促などの裁判を起こされる可能性があります。裁判を放っておくと、最終的には給料や預金などの財産を差し押さえられてしまいます。

裁判を起こされたり差し押さえ通知を受け取ったりした場合には、一刻も早く債務整理しましょう。

訴訟をされても和解できれば分割払いによる解決が可能です。また個人再生や自己破産などの債務整理をすれば、差し押さえも止められます。

裁判を起こされたり差し押さえをされたりしても手遅れではないので、あきらめずに専門家へご相談ください。

3.債務整理が遅れると発生するリスク

メリットとデメリット

債務整理が遅れると、以下のようなリスクが発生します。そうなる前に早めに債務整理することが重要です。

3-1.遅延損害金の発生

借金返済が遅れると、遅延損害金が発生します。遅延損害金とは、借金を期日までに返済しないために債権者に生じる損害金です。

借金を期日までに返済しないと高額な遅延損害金が加算されるので、借金がどんどん膨らんでしまいます。

遅延損害金の割合は各債権者によっても変わりますが、年率20%程度とされているケースも多々あります。たとえば100万円の借金を滞納していると年間20万円もの遅延損害金が発生するのです。

借金を放置していると遅延損害金がかさんでいくので、遅延してしまうようであれば早めに債務整理で借金を整理しましょう。

3-2.強制執行の可能性がある

借金を返済できずに放置しておくと、最終的に強制執行を受けてしまう可能性が高まります。強制執行とはいわゆる「差押え」を意味します。

給料を差し押さえられると手取りの4分の1の金額などが毎月徴収されますし(手取り額が44万円を超える場合には33万円を超える全額が差し押さえ対象です)、預金を差し押さえられると口座内の預金をすべて没収されてしまいます。

強制執行を受けるようになると家計が圧迫されて返済が余計に苦しくなってしまうでしょう。できれば差押えを受ける前に債務整理すべきです。どうしても間に合わなかった場合、差押えが始まってからでもかまわないので一刻も早く債務整理をしましょう。

3-3.過払い請求ができなくなる

過去(2008年頃以前)から消費者金融やクレジットカードのキャッシングを利用していた方の場合、過払い金請求できる可能性があります。過払い金請求をすると、払いすぎた利息である過払い金を取り戻せます。

過払い金の金額は数十万円~100万円以上になるケースも少なくありません。

ただし過払い金には時効があり、完済後5年や10年などの時間の経過によって請求できなくなる可能性があります。

借金を放置しているとせっかくの過払い金請求ができなくなってしまうので、昔から借金している方も、早めに債務整理するのが得策といえるでしょう。

【参考】過払い金返還請求

4.債務整理を弁護士に相談するメリット

武多和弁護士

債務整理するなら弁護士に相談しましょう。

以下で弁護士に相談するメリットをお伝えします。

4-1.債権者からの督促が止まる

債務整理を弁護士に依頼すると、債権者からの督促が止まります。貸金業法において、弁護士の介入後、債権者は債務者へ直接取り立てを行ってはならないルールになっているからです。

電話や郵便などで債権者から取り立てを受け続けるのは精神的に苦しいものです。弁護士に依頼するとそういった取り立てが止むのが第1のメリットといえるでしょう。

【参考】ご相談からご依頼までの流れ

4-2.スムーズに手続きが進む

債務整理手続きには非常に手間のかかるものが少なくありません。たとえば自己破産や個人再生では非常にたくさんの書類が必要ですし、裁判所へ申し立てた後にも提出すべき書類などがあります。自分で取り組むと手続きが滞ってしまいがちになるでしょう。

弁護士に依頼すれば弁護士がほとんどすべての事項に対応するので、依頼者は自分の手を煩わせる必要がありません。

スムーズに手続きを進めやすいことも、弁護士に相談するメリットといえます。

4-3.手間がかからない

債務整理の手続きには大きな手間も発生します。

書類集めや各種の書類作成、債権者や裁判所などとのやり取りも発生しますし、知識がなければそもそもどのように進めるべきか調べなければなりません。

弁護士に依頼してしまえば弁護士が手続きを進めていくので、依頼者にはまったくといって良いほど手間がかかりません。

過払い金請求や任意整理の場合などには、何もせずに待っているだけで解決できるケースも多数あります。

手間をかけずに借金問題を解決できるのも弁護士に依頼するメリットといえるでしょう。

4-4.有利な条件で解決しやすくなる

任意整理する場合には、債権者との交渉によって借金の支払条件を決定します。

その際、債務者が自分で交渉すると不利な条件を突きつけられるケースが多々あります。

利息のカットにすら応じてもらえない可能性もありますし、そもそも相手業者が任意整理の話し合いに乗ってくれない場合もあります。

弁護士に依頼すればほとんどの業者は任意整理の話し合いに応じますし、大多数の業者で利息のカットもできます。返済期間なども調整して、毎月の返済が楽になるように調整も可能です。

有利な条件で解決しやすくなる点も、弁護士に債務整理を依頼するメリットといえるでしょう。

5.借金問題、債務整理は山本総合法律事務所までご相談ください

弁護士3名

群馬の山本総合法律事務所では借金問題を抱えた方への支援に力を入れて取り組んでいます。債務整理をすべきタイミングに迷われているなら、一度弁護士までご相談ください。

債務整理が必要な状況なのか、必要な場合にはどの手続きが最適かご案内いたします。

各種の債務整理のご依頼も積極的にお引き受けしています。借金問題のご相談は無料で承っていますので、費用のことも心配せずにまずは一度、お問い合わせください。

【参考】債務整理のメリット・デメリットとは?弁護士を選ぶ際のポイントを解説
【参考】山本総合法律事務所の解決事例