債務を完済した取引について、過払い金返還請求をする場合には信用情報に問題は生じませんが、債務が残っている取引について過払い金返還請求をする場合には信用情報に問題が生じるケースがあるので、注意が必要です。
既に、借金を完済している取引について過払い金返還請求をする場合には、貸金業者等との契約の定めに従って返済していたことになりますので、基本的に、過払い金の返還請求をすることで、ご自身の信用情報に問題が生じることはありません。
しかし、借金を完済していない取引の場合には、信用情報に問題が生じる可能性があります。なぜなら、借金が残っている状態で過払い金返還請求をする場合、過払い金の額を確定するために、貸金業者に対する返済を一旦中断することから、支払いを延滞しているという扱いになるためです。
しかし、現在は借金を完済していない取引であっても、利息制限法所定の上限利率で引き直し計算をした場合に債務がない、ないしは過払いの状態になる取引については、法律上は、支払いを延滞していなかったことになりますので、信用情報に問題は生じません（具体的には、いったんは「滞納」の情報が登録されますが、過払い金の返還請求で貸金業者と交渉等で解決することで、通常は「滞納」の情報が抹消され信用情報に問題が生じないことになります）。
より詳しいことにつきましては、一度、過払い金返還請求の実務に精通した弁護士にご相談ください。
